テストまであと3日。


週末なので補習で残る奴もいれば早々と家に帰り、勉強する奴もいる。


やはり、切羽詰まっているのか部活動をしている部は滅多に無い。


美香曰く、



「結構難しいんだよね。ここのテスト」



らしい。



・・・って言うか、スポーツ推薦で入ったお前が何故テストを受けた事がある。


と、言い返した所、



「多分そんな感じでしょ?」と返ってきた。



馬鹿にしてんのか。




::第6話 - story1::




どうも信じられなかったのでルミナに聞いてみた。


ルミナ曰く、



「入学試験の時は結構勉強したよ。意外とこの学校自体がレベル高いからね〜」



さすがルミナ。



美香と比べたら49倍も説得力があるぞ。



しかし、もっと詳しい事を調べてみたいので、俺は図書室へ足を運ぶ事にした。


図書室には数人の生徒が自主学習であろうか、図書室の机で勉強をしている。


いるいる、こういう子。

家より学校のほうが集中できるっていう子ね。




それはともかく、10万冊もの本があるのだから学校の試験要因とか生態を記したも


のぐらいあるだろう。


多分・・・ 



とりあえず調べてみるとするか・・・ 


一生懸命探してみるもののそう簡単には見つからない。



・・・当たり前か。




まいったな・・・ 



途方にくれていると、チョンチョンと誰かが俺の背中をつついている。



「ん?」



振り返ってみるとそこにはルミナよりちょい小さめの女子が下を向いて立っていた。



「・・・。」


「・・・。」


「・・・。」



沈黙が続く。



「な・・・  何か用でしょうか?」


「こ・・・これをお探しですか・・・・・・?」



と、彼女がおそるおそる出してきたのは俺が探していた学校の生態を記した本であっ

た。



「あ!コレ探してたやつだ。どうもすいません」


「い・・・いえ・・・」



気弱な女の子だな・・・ 


しかし、少し気になる。



なんでこの子、俺の探していた本が分かったんだろう・・・ 



「だ・・・だって・・・ そんな感じだったから・・・」



まだ何も喋っていないんですけど。

心網能力(心を読み取る力)でも持ってんのか?こいつ・・・ 



「ありがとう。確かに俺が探してたのはこの本だよ」



とりあえず礼を言っておこう。


あれ?この子どっかで見たな・・・ 



あ、そうだ。同じクラスの子だ。



「う・・・ううん・・・いいの・・・と・・図書委員のし・・仕事だから・・・」



ろれつが回っていない気がしますけど?



「君、確か一緒のクラスだよね?」



と、尋ねると、コクンと首を縦に振った。



「失礼だけど、名前聞かせてもらえる?」



訊き方も失礼だ。



「焔(ほむら)・・・ 脩子(しゅうこ)・・・」



漢字1文字で読み3文字か。珍しいと言えば珍しい。そんでもってカッコイイ。


俺の頭は、炎がメラメラと燃えさかるものを想像していた。



「図書委員も大変だな。いつも遅い時間に終わるんじゃないの?」



焔は今度は首を横にブンブンと振り、その重い口を開いた。



「そ・・そんな事・・・ない・・・」


「ふ、ふ〜ん・・・」



話しづらいなオイ・・・


額に冷や汗が滴る。



とりあえずこの場に居るのはよそう。



そう思ったので、俺はそそくさと逃げるように焔と別れを告げ、図書室を出て行った。



さて・・・これからどうしよう・・・ 


家に帰るには早すぎるし、教室は使えないし・・・ 


そうだ。公園にでも行くか。



俺は借りた本を片手に学校の近くの公園に向かった。



ちなみに、その公園は先日ルミナを家まで送って行った時の公園とは逆方向で、校門を

出て5分ほど歩いたところにある。


購買で買っておいたパンと缶コーヒーを啜りながら借りてきた本に目を通す。



それはとても細やかに記されており、俺の興味をそそる物があった。




『学院の生態構造。3院生、2院生、1院生の3学年より構成される。


1学年はA〜Fの6クラスの構成で1クラス約40名の割合とする。


しかし、出願調査で数が定員を上回る場合には学力試験、面接等で合否を分け、又下回

る場合には1クラス減らしてこれも同じく学力試験、面接等で合否を決める物とする。


しかし、スポーツ枠推薦の導入により、最近は定員を上回る出願状況になっているのが現

状である。



スポーツ推薦枠とは中学校の時に優秀な成績を収めた者を募集する要因であり、適性検

査の上、学院側が採用した場合、学力試験、面接は免除される。


ただし、学院に入ってからも同じスポーツを続ける事が条件。


そして・・・』




ふ〜ん・・・ つまりこうゆう事。



「んっ!!?」



読んでいると何やらおかしな一文が目に付いた。




『尚、この学院は悪魔でも女学院として女子生徒のみの募集を前提とし、道を外さない事をこ

こに提示する・・・』




・・・・・・。



手遅れなんだよ・・・ 


遠い目で呟く。



この本に見入り、いつの間にか時刻は5時をまわっていた。


日も沈み始め、だんだんと暗くなっていく。



「さて・・・そろそろ帰るかな・・・」



本をたたんで、今まさに帰ろうとした時、俺は又もや事件に関わる事になる。



「・・・んだとテメェ!!!」


「あんだコラ!!やんのか!!!」



なんだこの怒鳴り声は。


公園の奥の方から聞こえるけども・・・ 


こうゆう変な事に好奇心を持つ俺はゆっくりと近づいてみる。



「テメェ、調子こいてんじゃねぇぞ!!オラァ!!」


「カスがうっせぇんだよ!!!」



あらあら、高校生同士の喧嘩ですか。


物騒な世の中になったもんだ。



しかし2対4って明らかに不利だよな。



おや?2人組みの奴等はどっかで見覚えがあるな・・・ 



どこだっけ・・・ 


そうだ!!!この間、俺とルミナにケンカ売ってきた不良 a と b じゃねぇか。(第2話・#4)



ここら辺を縄張りにしてんのか・・・ 


そんな俺を他所に不良グループ達の口論は激しくなる。



他の4人は面倒くさいので呼び名は不良A・B・C・Dとでもしておくとするか。(使い回し)



「俺らのシマ(縄張り)荒らしといてタダで帰れるとでも思ってんのか!!?コラ」


「ガキがゴチャゴチャほざいてんじゃねぇぞ!さっさと帰ってファミコンでもしときな。ボウヤ」



おやおや不良Aさん、今の言葉は完全に挑発体勢ですねえ。



「ざけんじゃねぇぞ!!!」



遂に、不良a・bの2人組みの方が先に手を出した。



『ドゴッ!!』っといい音はしたが、相手の頭(リーダー)である不良Aにはまるで効いておらず、乱戦に

入った。



な〜んかなぁ・・・ 




面白くなってきた!!